街というのはよく目を凝らして見ると深いと思うのです! このコラムは、『その辺にいる美大生の主観』と『その美大生が尊敬するM教授から得た都市計画についてのほんの少しの知識』と、たまに『お菓子童話 わかったさんシリーズ』(作:/寺村輝夫,絵/永井郁子)を参考に、様々な街についてゆるーく考えてゆるーく再構築を試みるものです。

初回なのでなぜ街計画なのかをサッと説明します。簡潔に、大真面目に言うと、街について分解して考えることはちょっと楽しいからです。このコラムがその楽しさを少し感じていただけるきっかけになればいいと思います。

今回は初回ですので街分解の過程に関してのお話です。 M教授の教えによると、「街の姿は譜面に置き換えられる」ようです。

例えば渋谷と池袋を思い浮かべた時、この2都市は全く違うように感じますが、実は似ています。逆によく似ているのに、どちらに行くかと聞かれると好みが分かれる2都市ですね。

例えば、「商業施設/百貨店」、「ランドマーク」、「劇場」、「ファッション/雑貨店」,「カフェ」、「ファーストフード店」,「ファミレス」、「娯楽施設」、「美術館」など。

このように、街を構成している主な要素の割合はほとんど同じように感じます。その街でより多くの人が集まる”駅”を中心に、街を譜面に例えて考察をしてみます。

まずは渋谷のハチ公口方面から。

「商業施設/百貨店」(ヒカリエ,東急)→「劇場」(東急シアターオーブ)→「ランドマーク」(ハチ公)→「ファッション/雑貨店」,「カフェ」,「ファミレス」(渋谷109・スタバ・ガスト他)→「ファーストフード店」(マクドナルド)→「娯楽施設」(カラオケ館・アドアーズ)→「美術館」(Bunkamuraザ・ミュージアム)という具合の並びですね。

次に池袋の西口方面です。

「ランドマーク」(いけふくろう)→「美術館」(パルコミュージアム)→「商業施設/百貨店」(東武,西武)→「ファーストフード店」(マクドナルド,ケンタッキー)→「娯楽施設」(カラオケ館)→「劇場」(東京芸術劇場)→「カフェ」(スタバ)→「ファッション/雑貨店」(マルイ)、大体このような並びでしょうか。

それぞれをM教授の言う、譜面に置き換えてみると図のようなイメージになりました。 一見、都市計画などと聞くと難しい分野のように感じる方も少なくないかと思います。

ですが私はこの新たな街の見方を知ってから、都市計画というものがより身近に、手に取りやすくなりました。 堅い前置きが長くなりましたが…このように様々な街を分解し、その街について考察をし、そこから私が勝手に再構築していくのがこのコラムの趣旨となります。

ちなみに、冒頭で出てきた『お菓子童話 わかったさんシリーズ』(作:/寺村輝夫,絵/永井郁子)というのはご存知でしょうか。

このシリーズはとある小さな街のクリーニング屋さんの『わかったさん』が、ファンタジーの世界に引き込まれ、その世界の中でお菓子づくりをしていくナンセンス童話といわれています。

このシリーズをたまに参考にさせていただく理由は、単に私がこのシリーズに出てくる(特にファンタジー世界の)街の描写が好きだからです。 実際のデザインや環境計画の現場において、ファンタジーというのは残念ながらまだ煙たがられる言葉です。美大の授業内での提案でさえも、非現実的なものというのは呆気なく門前払されてしまうことも多いです。

ただ、こういったコラムでファンタジーなことを実際の街計画に持ち込むことは「言うだけならタダ!」ですので、自由にガチャガチャ妄想していきたいと思っております。 でも本気で実現できたらいいのに、とも思っているので、 現実的な視点も忘れません。 これからも暇つぶしにでも読んでみてください。